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腋毛を抜くのはNG?
においは感覚的に慣れてしまいやすいので、強いにおいを放っていても、当の本人は気が付いていない場合があります。
耳の垢が湿っている、シャツの脇の部分が黄ばんでいるなどの徴候が見られるときは、ワキガの可能性を想定して十分なケアに取り組む必要があります。
ワキガのケアをするときに邪魔になるのが、腋毛の存在です。
得てしてワキガの人は腋毛も剛毛だったり、密度が高い傾向があります。
汗がこもりやすく水分で蒸れやすくなるので、できれば腋毛はなるべく処理をして清潔な状態を保つのがベターです。
ただし腋毛を毛抜きなどで抜いてしまう処理は要注意。
なぜなら腋臭症状を悪化するリスクが高いからです。
腋毛を抜くメリットとデメリット
腋毛を抜くメリットには、根元から除去してしまうので、洗浄するにしてもデオドラントや薬剤を塗布するにしても浸透しやすく、清潔さを維持しやすいなどがあるのは確かです。
しかし腋毛を抜くデメリットとして、色素沈着してしまう傾向があることを指摘できます。
これは腋毛をぬくことでダメージを蒙った皮膚を守るためにメラノサイト細胞がメラニン色素を大量に分泌するからです。
そのため腋毛を抜いてしまうと、結果的に黒ずみが目だつ脇になってしまいます。
これは女性にあっても、なかなか甘受できるものではない肌トラブルといえます。
加えて腋毛を抜くデメリットには、埋没毛が生えてくる可能性も高くなります。
この埋没毛とは正常な方向に成長することが出来ない状態の毛根のことです。
体表に向かって成長するべき体毛が、皮膚組織内部に向かって生えしまうことで、皮膚を刺激し赤身や痒みなどの炎症を引き起こします。
ワキガの人の脇に炎症が併発すれば、さらににおいは悪化することになります。
このようにワキガの人が腋毛を抜くことには、色素沈着などの見た目の変化や埋没毛の多発による炎症や、ワキガ自体の悪化などのデメリットのほうが遥かに大きいので、腋毛を抜くのはNGとされているのです。
腋毛を抜いてはいけない理由とは?
腋毛を抜くのはワキガケアにとっては、回避するべき方法ですからNGです。
そこで
なぜ、腋毛を抜いていけないのか具体的な根拠を説明します。
そもそも毛を毛抜きなどで抜いてしまったところで、毛根を根絶できるわけではありません。
毛包細胞が存在する限り毛根は再生し、再び生えてきます。
再び発毛する場合に、毛を抜いてしまっていると毛の生える方向が変わってしまうことがよくあります。
まっすぐ生えていたのが、成長する方向が斜めになるなど角度が変化することで、より毛が太くなることがあるからです。
仮に毛が太くならない場合でも、毛が増えたように見えることも。
これも発毛に異常を来たしていることが原因です。
ワキガのニオイ原因は毛ではなくアポクリン腺
そもそもワキガのニオイの元になるのは、アポクリン腺から分泌される汗に大量に含まれる皮脂にあります。
汗を分泌する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の二種類があります。
エクリン腺からは水分が多い汗で皮脂はほとんど含まれていません。
これに引き換えアポクリン腺から分泌される汗には、水分だけでなく皮脂やミネラルなどが豊富です。
皮脂やミネラルは細菌にとっては増殖する栄養素になる成分。
その結果、細菌などの微生物が増殖するわけですが、この増殖過程の副産物としてニオイ物質が放出され、ワキガ独特の悪臭を放出することになるのです。
アポクリン腺は、脇の下や乳首の周辺、性器周辺などに数多く分布しているため、これらの部位で悪臭が発生すると、ワキガやスソワキガの発症となります。
腋毛を抜くとアポクリン腺を刺激してしまう
ワキガの発症とアポクリン腺の状態は密接な関係にあります。
ところが腋毛を抜いてしまうと、アポクリン腺を刺激してしまうことになります。
その結果、アポクリン腺からの発汗作用が活性化されて、ワキガのニオイが強くなることがあるのです。
せっかく腋毛ケアをしたつもりが、逆にワキガの症状を悪化させるとしたら皮肉といわざるを得ません。
それどころかワキ毛を抜くと、毛周期が早くなることも明らかになっています。
毛周期とは体毛が発毛して成長し、成長が停止し抜けていくという一生をむかえ、新しい毛が生えてくるという一連のサイクルのことです。
毛周期は本来であれば規則的に、一定の期間を維持して繰り返されています。
ところが抜くことで、毛根が刺激されると毛周期が早くなるため、むしろ腋毛の成長を促進することになってしまいます。
これではワキガの十分なケアを実践するのは、いっそう困難になります。
ワキガ対策に腋毛を剃るのはOK?
ではわき毛処理をする前提として、最初にわき毛の機能について確認しておきましょう。
わきの下の皮下組織には、リンパ節や血管などが網状に張り巡らされた非常にデリケートな部分です。
血液やリンパ液の流れが妨げられれば、浮腫みを生じたり細菌感染症などの発症リスクも飛躍的に高くなります。
皮膚組織自体も薄く軟らかいので、デリケートな部位であることは実感できるはずです。
わき毛にはこのように非常に繊細なわきを保護する重要な機能があります。
ところが脇の下には他の皮膚とは異なって、アポクリン腺が数多く分布しているという違いがあります。
アポクリン腺から分泌される汗には皮脂やミネラルが豊富なので、細菌類の餌になります。
そのためワキガでない場合でも疲労が蓄積すると汗臭さを感じることも。
このニオイはフェロモンを拡散する意味合いもありますが、汗の水分で蒸れやすく細菌類の爆発的な増殖を招くことでワキガの発症につながるという側面もあるわけです。
そのためワキガの人ではなんらかの形で、処理することが望ましいのは明らかです。
ワキガの人は抜くのではなく剃るのがおすすめ
ところがわき毛を抜くというのは、デメリットが大きすぎるのでNGとされています。
そこでワキガの人に推奨されるのは、腋毛を剃るという方法です。
腋毛を剃るメリットとしては、毛が密集していることによるムレが改善され通気性がよくなる、点を指摘することが出来ます。
とくにニオイは汗や皮脂などが毛に付着することで増殖することが直接の原因です。
通気性をよくすることで、ある程度脇を清潔な状態に出来るので、これだけでもある程度のニオイ対策になります。
さらに毛をそることで熱がこもる状況を改善できるので、制汗対策になるというのもメリット。
このように腋毛を剃ることで通気性が良くなり、汗をかくのも抑制できるので菌の繁殖が抑えられることから、ニオイを原因から改善することを期待できます。
ところでワキガケアにはデオドラントクリームが効果を発揮しますが、脇の剃毛を組み合わせることで、より効果的なケアが可能になります。
なぜならフラットな状態の皮膚の方が、デオドラントクリームがなじみやすいからです。
腋毛処理をしないままデオドラントクリームを塗布しても、十分に皮膚になじまず、どうしても多めに塗布しがちです。
その影響でデオドラントクリームが毛穴につまりがちです。
逆に腋毛をそっておくことで、デオドラントクリームの成分も、毛穴のつまりにくくなることになるわけです。
ただし腋毛を剃るときには、あらかじめ温めて皮膚をやわらかい状態にしたうえで、潤滑剤を塗布してから剃ることを心掛けてください。
タイミングとしては風呂上りが理想的です。処理した後は、どれほど注意していても軽い炎症状態。
大変傷つきやすくなっているので、冷やしタオルでクールダウンすることが大事です。
ワキガ対策のまとめ
ワキガは周囲の人間にニオイを感じさせるものなので、周囲への影響が心配される症状です。
嗅覚は五感のなかでも、順応しやすいので本人はワキガと気づいていないことも。
なんらかのきっかけでワキガであることが分かったら、適切なケアを実践することが喫緊の課題になります。
前提として腋毛は処理することが必要不可欠。デオドラントクリームなどのケアアイテムも、腋毛が邪魔をして皮膚に十分浸透させることが困難だからです。
腋毛処理には、毛を抜く方法と剃る方法のふたつがあります。
ただし腋毛を抜くというのはNGです。皮脂の多い汗を分泌するアポクリン腺は脇に多く分布しています。
ところが腋毛を抜くことでアポクリン腺を刺激し、むしろ発汗作用を促進することになり症状も悪化します。
皮脂やミネラルの多い汗を栄養素にして細菌類が増殖し、増殖過程の副産物としてニオイ物質が放出されるからです。
このようなワキガの特性を前提にすると、腋毛の処理は抜かずに剃ろうというスタンスが大事。ワキガ対策は原因物質の汗と、細菌類の増殖を抑制し清潔な環境を維持することにあります。
まず入浴時にミョウバンや重曹を使うのは、悪臭ケアになります。
とりわけミョウバンや縦走は古くから優れた消臭効果をもつ物として重宝されてきました。
皮膚への刺激が少なく安全性も高いので、実践することをオススメします。
そしてワキガ対策にはデオドラントクリームがオススメです。
>>おすすめのデオドラントクリームはデオシーク
デオドラントクリームには、ニオイを抑制する成分だけでなく、雑菌類の増殖も抑制する細分も配合していることから、外出時に使用するのはもちろん、汗をかいたらいつでも塗布出来るよう携行することも忘れないようにしましょう。
アポクリン腺から分泌される皮脂は、食物に含まれる脂肪分が材料になります。
そこで和食中心の生活にするなど、食生活の見直しも合わせて実践するとさらに効果的。
和食は脂肪分が少なく、適度なたんぱく質と、ビタミン類や食物繊維をバランスよく摂取できるので、ワキガケアには理想的な食事メニューと言えるからです。